わたしが求めるのは憐れみであって、
マタイ9：13
集会祈願
🌸 第一朗読 （アモス8：4－6、9－12）
アモスの預言
4このことを聞け。
貧しい者を踏みつけ
苦しむ農民を押さえつける者たちよ。
5お前たちは言う。「新月祭はいつ終わるのか、穀物を売りたいものだ。安息日はいつ終わるのか、麦を売り尽くしたいものだ。エファ升は小さくし、分銅は重くし、偽りの天秤を使ってごまかそう。 6弱い者を金で、貧しい者を靴一足の値で買い取ろう。また、くず麦を売ろう。」
9その日が来ると、と主なる神は言われる。
わたしは真昼に太陽を沈ませ
白昼に大地を闇とする。
10わたしはお前たちの祭りを悲しみに
喜びの歌をことごとく嘆きの歌に変え
どの腰にも粗布をまとわせ
どの頭の髪の毛もそり落とさせ
独り子を亡くしたような悲しみを与え
その最期を苦悩に満ちた日とする。
11見よ、その日が来ればと
主なる神は言われる。
わたしは大地に飢えを送る。
それはパンに飢えることでもなく
水に渇くことでもなく
主の言葉を聞くことのできぬ飢えと渇きだ。
12人々は海から海へと巡り
北から東へとよろめき歩いて
主の言葉を探し求めるが
見いだすことはできない。
🌸 答唱詩編 詩編119 典75①③
アレルヤ唱 典276（諸聖人）
🌸 福音朗読 （マタイ9：9－13）
マタイによる福音
〔そのとき、イエスは〕通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、「わたしに従いなさい」と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った。 10イエスがその家で食事をしておられたときのことである。徴税人や罪人も大勢やって来て、イエスや弟子たちと同席していた。 11ファリサイ派の人々はこれを見て、弟子たちに、「なぜ、あなたたちの先生は徴税人や罪人と一緒に食事をするのか」と言った。 12イエスはこれを聞いて言われた。「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。 13『わたしが求めるのは憐れみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、行って学びなさい。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
奉納祈願
拝領祈願
🌸 分かち合い
あなたの人生に対する神の呼びかけは何ですか？主イエスがマタイを自分の弟子として、友人として選んだのは、マタイが熱心であったからでも、学問があったからでも、人気があったからでも、聖人であったからでもないのです。マタイはそのどれにも当てはまらないように見えたのです。彼は富と安楽に生きることを選びました。なぜなら、徴税人は、人々に金を渡さないと脅し、過剰に請求することによって自分たちを裕福にしたのですから。
主イエスは、マタイの中で、他の人が見なかったものをご覧になったのでしょうか？預言者サムエルが、将来のイスラエルの王位を継ぐ者に油を注ぐためにジェシーの家に来た時、最初の7人の息子をすべて避け、最後の一人を選びました。「神は人の外見ではなく、心をご覧になる」と宣言したのです（サムエル記上16:7）。ダビデの心は、真北を探すコンパスのように、神を指し示していました。ユダヤ教の礼拝と律法の研究の場であるシナゴーグに顔を出さないマタイの心は、神を慕うものであったに違いありません。そのマタイが税務署に座り、その日の儲けを数えているのを見た主イエスは、「わたしに従いなさい」とかけられました。この言葉が、マタイを利己的な金儲け主義者から、貧しい人や困っている人に神の国の宝をもたらす、神に仕える使徒に変えたのです。
5世紀の偉大な教父ヨハネ・クリュソストムは、マタイの召命についてこう述べています。「なぜ、イエスはペテロやヨハネたちと同時にマタイを召されなかったの でしょうか。主は、一人一人が自分に応答してくれると知っている特定の時に、一人一人のところに来られたのです。マタイが自分の呼びかけに応じると確信したときに、別のタイミングでマタイを呼んだのです。同様に、パウロも、復活の後、弱っているときに、まるで獲物を狙う猟師のように、別の時に召されたのです。私たちの心の奥底を知り、私たちの魂の秘密を知っておられる方は、私たち一人一人が完全に応答する準備ができている時を知っておられるからです。だから、マタイがまだ硬直していた最初のうちは、全員を呼び集めなかったのです。むしろ、数え切れないほどの奇跡を起こし、その名声が海外に広まってから、初めてマタイを呼び出したのです。マタイが完全に応答できるように軟化していることを知っていたからであります」。