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教皇の意向:修道士・修道女と神学生の養成 (5月)

聖母の被昇天(8/15)

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わたしの魂は主をあがめ、

ルカ1:46
集会祈願

 全能の永遠の神よ、あなたは、御ひとり子の母、汚れのないおとめマリアを、からだも魂も、ともに天の栄光に上げられました。信じる民がいつも天の国を求め、聖母とともに永遠の喜びに入ることができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々生き、支配しておられる御子、わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (黙示緑11:19a、12:1-6、10ab)

ヨハネの黙示

 天にある神の神殿が開かれて、その神殿の中にある契約の箱が見えた。
 1また、天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。 2女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。 3また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。 4竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。 5女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。 6女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。
 10わたしは、天で大きな声が次のように言うのを、聞いた。
 「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。
 神のメシアの権威が現れた。

🌸 答唱詩編 詩編45 典36②④

🌸 第二朗読 (一コリント15:20-27a)

使徒パウロのコリントの教会への手紙

 〔皆さん、〕キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。 21死が一人の人によって来たのだから、死者の復活も一人の人によって来るのです。 22つまり、アダムによってすべての人が死ぬことになったように、キリストによってすべての人が生かされることになるのです。 23ただ、一人一人にそれぞれ順序があります。最初にキリスト、次いで、キリストが来られるときに、キリストに属している人たち、 24次いで、世の終わりが来ます。そのとき、キリストはすべての支配、すべての権威や勢力を滅ぼし、父である神に国を引き渡されます。 25キリストはすべての敵を御自分の足の下に置くまで、国を支配されることになっているからです。 26最後の敵として、死が滅ぼされます。 27「神は、すべてをその足の下に服従させた」からです。

アレルヤ唱 典276(聖母被昇天)

🌸 福音朗読 (ルカ1:39-56)

 39そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。 40そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。 41マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、 42声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。 43わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。 44あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。 45主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
 46そこで、マリアは言った。

「わたしの魂は主をあがめ、
47わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。
48身分の低い、この主のはしためにも
目を留めてくださったからです。
今から後、いつの世の人も
わたしを幸いな者と言うでしょう、
49力ある方が、
わたしに偉大なことをなさいましたから。
その御名は尊く、
50その憐れみは代々に限りなく、
主を畏れる者に及びます。
51主はその腕で力を振るい、
思い上がる者を打ち散らし、
52権力ある者をその座から引き降ろし、
身分の低い者を高く上げ、
53飢えた人を良い物で満たし、
富める者を空腹のまま追い返されます。
54その僕イスラエルを受け入れて、
憐れみをお忘れになりません、
55わたしたちの先祖におっしゃったとおり、
アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」

 56マリアは、三か月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今日、8月15日は、日本では、お盆の中日であり、また、77年前に太平洋戦争が終結したことを記念する特別な日です。この戦争によって大きな犠牲を負った多くの方々、そして、まだ紛争が続き、緊張が解けない世界の平和のために、共に祈る日です。教会は、この日を昔から聖母の祝日と定め、そして、1950年に教皇ピオ12世は「聖母の被昇天の祭日」と定めました。救い主イエス・キリストの母になるよう選ばれた聖マリアが、キリストの受難の最も近くにおられ、その救いの恵みに誰よりも深く与ったことを思い、死後、キリストとともに天の栄光にあげられたことを記念し、主を賛美するのです。

 今読まれた「ルカの福音」は、名もないナザレの乙女マリアがみごもって男の子を生む、との告げを受け、神のはからいで年老いてから身ごもった親類のエリザベトを訪問した時の様子を語ります。そして、その時、マリアの口からほとばしり出た、有名なマリアの賛歌、「マグニフィカト」が読まれました。救い主の母となる栄光ではなく、むしろ、自らの貧しさ、小ささを表明する、婢(はしため)としての告白です。「主は身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださった」、「主は思い上がる者を打ち散らし、権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ、飢えた人を良い物で満たし、富める者を空腹のまま追い返されます。」マリアは、その時だけでなく、聖霊の力によって授かった息子イエスが成長し、秀でた知恵と力によって、人々から喝さいを受けた時も、人々からそしりを受け、激しい暴言と侮辱の言葉を浴びせられた時も、じっと耐え、ひとりの貧しい婢としての生き方を貫かれました。十字架のもとにたたずむ数少ない弟子、女性たちの中で、神の計らいを最後まで信じ抜かれたのは聖マリアでした。そのマリアが、十字架のもとで、ヨハネが代表する「教会の母」となる恵みを受け、さらには、被昇天の恵みをお受けになったのは、まさに、そのような生き方に対する神の応えだと言ってもよいでしょう。

 この小さな、しかも、徹底して主に従う者として生きられた聖母の生涯は、御子イエスを、その十字架の死から復活の命へと導かれた神ご自身のはからいによるものです。第二朗読の「コリントの教会への手紙」の中で、パウロは言います、「キリストは使者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。死が一人の人によって来たのだから、死者の復活も一人の人によって来るのです。つまり、アダムによってすべての人が死ぬことになったように、キリストによってすべての人が生かされることになるのです」と。そして、この復活されたキリストは、「すべての支配、すべての権威や勢力を滅ぼし、父である神に国を引き渡されます」と。

 このキリストこそ、今日の第一朗読、「ヨハネの黙示」が様々な象徴を使って描き出そうとしている、世の終わりに現われる神の支配という、壮大なビジョンの中心におられるのです。ヨハネの黙示は、1世紀の終わり、教会が地中海世界に広がってゆく中で、様々な困難に出会い、その頂点とも言うべきローマ帝国による厳しい迫害の中で、当時の状況、そして、それから世界に起きるであろうことを壮大なビジョンで描きだした一種の預言の書です。

 今読まれた個所では、「身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶった」女が身ごもって男の子を産もうとしていた、とあります。そして、この女の産む子を襲おうと待ち構えていた竜を避けて、女は荒れ野、つまり、神の用意された場所へ逃げ込むことが読まれました。そして、最後に、「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。神のメシアの権威が現れた」という大きな声が天で聞こえたと記します。この不思議なビジョンを通して、教会は、「教会の母」であるマリアを、そして、あのナザレの乙女から生まれ、十字架で自らを捧げたキリストに従う人々が、神に逆らう力によって追われるものとなりながらも、決して滅ぼされることなく、神の力によって神の玉座に引き上げられる姿を見てきました。黙示録は、迫害下にある信徒たちを慰め、神による最終的な勝利を信じ希望するよう、励ます貴重な文書です。

 こうした文書が書かれた時代から2000年、わたしたちは全く違った時代、環境の中で生きています。信仰のゆえに、直接生命の危険を感じるようなことはないとしても、地域によって、また、状況が変われば、わたしたちの信仰を容認しない社会が生まれないとも限りません。そして、現在、信仰のゆえに、様々な差別や不利益を被って生きる兄弟が多数いることも事実です。この人々が、自分たちの信仰を自由に表明し、喜びをもって信仰生活を送ることができるよう祈りましょう。そして、今も、ウクライナの地で行われている悲惨な戦闘が一日も早く終結し、遠い地で避難生活を送る人々に安らぎの日が訪れ、世界に、神が望まれる平和が実現するよう祈りましょう。

 聖母の被昇天をお祝いする今日、わたしたちも聖母の模範に倣い、いただいた恵みの大きさを忘れることなく、与えられた使命を忠実な僕として果たし、主が備えてくださる復活の恵みに、いつの日か、共に与ることができるよう、今日、日本の地に福音を携え、鹿児島に上陸されたフランシスコ・ザビエルの執り成しを願って祈りましょう。(S.T.)

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聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
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