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教皇の意向:女性の役割 (4月)

年間第二十四主日(9/12)

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人の子は必ず多くの苦しみを受け、

マルコ8:31
集会祈願

救いの源である神よ、ひとり子イエスは十字架の苦しみをとおして、あなたに従う道を示してくださいました。イエスを救い主と信じるわたしたちを、みことばによって照らしてください。やみに迷うことなく、あなたへの道を歩むことができますように。聖霊の交わりの中で、あなたとともに世々に生き、支配しておられる御子、私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

🌸 第一朗読 (イザヤ50.5-9a)

5主なる神はわたしの耳を開かれた。
わたしは逆らわず、退かなかった。
6打とうとする者には背中をまかせ
ひげを抜こうとする者には頬をまかせた。
顔を隠さずに、嘲りと唾を受けた。
7主なる神が助けてくださるから
わたしはそれを嘲りとは思わない。
わたしは顔を硬い石のようにする。
わたしは知っている
わたしが辱められることはない、と。
8わたしの正しさを認める方は近くいます。
誰がわたしと共に争ってくれるのか
われわれは共に立とう。
誰がわたしを訴えるのか
わたしに向かって来るがよい。
9見よ、主なる神が助けてくださる。
誰がわたしを罪に定めえよう。

🌸 答唱詩編 詩編116 典11 ①②③

答 荒れ地のかわき果てた土のように、
  神よ、わたしはあなたを慕う

わたしは神を愛する。神はわたしの声を聞き。
日々、祈り求めるわたしに心を留めてくださる。
死とその苦しみが迫り、苦悩の中にあったとき、
わたしは神の名を求めて叫んだ。
神よ、わたしを助けてください。 【答】

神は恵みといつくしみに満ち、
わたしたちの神はあわれみふかい。
神は素朴な人の支え、
神は恵みを注いでくださった。【答】

神はわたしを死からすくい、
足がつまずかないようにささえられれた。
わたしは神の前を歩む、
神に生きる人々な中で。  【答】

🌸 第二朗読 (ヤコブ2.14-18)

 14わたしの兄弟たち、自分は信仰を持っていると言う者がいても、行いが伴わなければ、何の役に立つでしょうか。そのような信仰が、彼を救うことができるでしょうか。 15もし、兄弟あるいは姉妹が、着る物もなく、その日の食べ物にも事欠いているとき、 16あなたがたのだれかが、彼らに、「安心して行きなさい。温まりなさい。満腹するまで食べなさい」と言うだけで、体に必要なものを何一つ与えないなら、何の役に立つでしょう。 17信仰もこれと同じです。行いが伴わないなら、信仰はそれだけでは死んだものです。
 18しかし、「あなたには信仰があり、わたしには行いがある」と言う人がいるかもしれません。行いの伴わないあなたの信仰を見せなさい。そうすれば、わたしは行いによって、自分の信仰を見せましょう。

アレルヤ唱 典273 24B

🌸 福音朗読 (マルコ8.27-35)

マルコによる福音
 27〔そのとき、〕イエスは、弟子たちとフィリポ・カイサリア地方の方々の村にお出かけになった。その途中、弟子たちに、「人々は、わたしのことを何者だと言っているか」と言われた。 28弟子たちは言った。「『洗礼者ヨハネだ』と言っています。ほかに、『エリヤだ』と言う人も、『預言者の一人だ』と言う人もいます。」 29そこでイエスがお尋ねになった。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」ペトロが答えた。「あなたは、メシアです。」 30するとイエスは、御自分のことをだれにも話さないようにと弟子たちを戒められた。
 31それからイエスは、人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている、と弟子たちに教え始められた。 32しかも、そのことをはっきりとお話しになった。すると、ペトロはイエスをわきへお連れして、いさめ始めた。 33イエスは振り返って、弟子たちを見ながら、ペトロを叱って言われた。「サタン、引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている。」 34それから、群衆を弟子たちと共に呼び寄せて言われた。「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。 35自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのため、また福音のために命を失う者は、それを救うのである。

奉納祈願

惜しみなく愛を注がれる神よ、わたしたちの信仰を強めてください。苦しみをとおして復活のいのちへと歩まれたキリストに結ばれますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

拝領祈願

救いの力で満たしてくださる神よ、あなたのいのちにともにあずかってわたしたちを支えてください。イエスの十字架のうちにあらわされた愛をいつも思い、力強く信仰を宣言する者となりますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 「あなたはメシアです」。イエスと起居を共にし、その心打つ言葉に魅かれ、癒しの業を繰り返し目撃してきたペトロは、仲間を代表して公言した。だれよりも、イエスを知り、イエスに愛されたものとして、憚ることなく、この方こそ、人々が待ち望んでいたメシアであると、告白したペトロだったが、イエスは「よし」とされなかった。ペトロの理解は、間違いではないが、きわめて、皮相なものと思われたのだろうか。イエスは、ペトロにきつく戒められた。「自分のことをだれにも話さないように」と。

 人間の思いは、何と神の思いとかけ離れているだろうか。預言者イザヤは言う、「わたしの思いは、あなたたちの思いと異なり、わたしの道はあなたたちの道と異なる」(イザヤ55.8)と。イエスは、人々が全く想像もしないようなメシアの道について語り始められる。「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている」と。ペトロは、他の弟子たち、さらには、多くの人々と同じように、このメシアと信じた方が、こともあろうに、苦しみを受け、イスラエルの指導者たちから排斥され、挙句に命を落とすことになろうとは、とても考えられなかった。

 そして、「ペトロはイエスをわきへお連れして、いさめ始めた」とある。マタイは、もっとはきり言う、「主よ、とんでもないことです。そんなことがあってはなりません」(マタイ16.22)と。自分の思い、予想とは正反対の現実が降りかかって来るとき、わたしたちも、神をいさめ、自分の考えに引きこもうとしていないだろうか。イエスはペトロを叱って言われる、「サタン、引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている」と。

 先日、緊急事態宣言発令の最中、東京パラリンピックが静かに幕を開け、次第に盛り上がりを見せているとき、遠くアフガニスタンでは、20年におよぶ米軍の駐留が終わり、撤退時期が迫っていた。タリバンの政権復帰を恐れて、退避を望む人々で空港周辺が混乱を極めていた。力による脅威に対して、力で報復しようとする大国の思惑が見事に外れ、すべてが灰燼に帰そうとしていた。そんな中、一人の人間が始めた地味な活動が、人々に希望と夢を与えて実を結び始めていた。30年近くも前、中村哲医師が、本来の医療活動から身を転じ、砂漠に水路を設け、様々な作物を生み出す運動を始めた。人々は、武器ではなく、農機具を手にして乾いた大地を耕し、作物を栽培し、仕事を創出し、収入を得る道を歩み出した。大国の力による支配ではなく、小さな人間の発意が、和解と平和を生み出す力を芽生えさせていた。

 預言者イザヤは、メシアの時代についてこう記す、「主は国々の争いを裁き、多くの民を集められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない」(イザヤ2.4)と。メシアの時代が訪れるまで、まだ、多くの時間と、多くの献身が必要である。
  
 イエスは、続けて、自分に従おうとするものに言われる、
 「わたしの後に従いたいものは、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのため、また福音のために命を失う者は、それを救うのである」と。メシアの道は逆説の道である。人間の常識を捨てる勇気、痛みを耐え忍ぶ強さ、そして、平和の君に対する信頼と愛が求められる。中世の霊性の大家は言う、「おまえが喜んで十字架をになうなら、十字架はおまえを背負い、おまえの望む終点におまえを運ぶであろう」(『キリストにならって』11章)と。(S.T.)

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聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
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