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教皇の意向:女性の役割 (4月)

教会の母聖マリアの典礼(5/24)

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見なさい。あなたの母です

ヨハネ19:27
集会祈願

🌸 第一朗読 (創世記3.9-15、20)

9〔アダムが木の実を食べた後に、〕主なる神はアダムを呼ばれた。
「どこにいるのか。」
10彼は答えた。
「あなたの足音が園の中に聞こえたので、恐ろしくなり、隠れております。わたしは裸ですから。」
11神は言われた。
「お前が裸であることを誰が告げたのか。取って食べるなと命じた木から食べたのか。」
12アダムは答えた。
「あなたがわたしと共にいるようにしてくださった女が、木から取って与えたので、食べました。」
13主なる神は女に向かって言われた。
「何ということをしたのか。」
女は答えた。
「蛇がだましたので、食べてしまいました。」
14主なる神は、蛇に向かって言われた。
「このようなことをしたお前は
あらゆる家畜、あらゆる野の獣の中で
呪われるものとなった。
お前は、生涯這いまわり、塵を食らう。
15お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に
わたしは敵意を置く。
彼はお前の頭を砕き
お前は彼のかかとを砕く。」
20アダムは女をエバ(命)と名付けた。彼女がすべて命あるものの母となったからである。

(または 使徒言行録1.12-14)
 12使徒たちは、「オリーブ畑」と呼ばれる山からエルサレムに戻って来た。この山はエルサレムに近く、安息日にも歩くことが許される距離の所にある。 13彼らは都に入ると、泊まっていた家の上の部屋に上がった。それは、ペトロ、ヨハネ、ヤコブ、アンデレ、フィリポ、トマス、バルトロマイ、マタイ、アルファイの子ヤコブ、熱心党のシモン、ヤコブの子ユダであった。 14彼らは皆、婦人たちやイエスの母マリア、またイエスの兄弟たちと心を合わせて熱心に祈っていた。

🌸 答唱詩編 詩編87 典183

アレルヤ唱 典

🌸 福音朗読 (ヨハネ19.25-34)

ヨハネによる福音
 25イエスの十字架のそばには、その母と母の姉妹、クロパの妻マリアとマグダラのマリアとが立っていた。 26イエスは、母とそのそばにいる愛する弟子とを見て、母に、「婦人よ、御覧なさい。あなたの子です」と言われた。 27それから弟子に言われた。「見なさい。あなたの母です。」そのときから、この弟子はイエスの母を自分の家に引き取った。
 28この後、イエスは、すべてのことが今や成し遂げられたのを知り、「渇く」と言われた。こうして、聖書の言葉が実現した。 29そこには、酸いぶどう酒を満たした器が置いてあった。人々は、このぶどう酒をいっぱい含ませた海綿をヒソプに付け、イエスの口もとに差し出した。 30イエスは、このぶどう酒を受けると、「成し遂げられた」と言い、頭を垂れて息を引き取られた。
 31その日は準備の日で、翌日は特別の安息日であったので、ユダヤ人たちは、安息日に遺体を十字架の上に残しておかないために、足を折って取り降ろすように、ピラトに願い出た。 32そこで、兵士たちが来て、イエスと一緒に十字架につけられた最初の男と、もう一人の男との足を折った。 33イエスのところに来てみると、既に死んでおられたので、その足は折らなかった。 34しかし、兵士の一人が槍でイエスのわき腹を刺した。すると、すぐ血と水とが流れ出た。

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 今日の福音で、マリアは、自分の息子が十字架上でゆっくりと痛々しい死を遂げるのを見届けながら、自分の人生で最も痛ましい時間を過ごしています。でもこの耐えがたい苦しみの光景のうちに、マリアにとって新しい始まりが芽生えようとしています。そのマリアを、今日、私たちは教会の母として祝います。

 死が近づくと、イエスはマリアの世話をヨハネに委ねます。伝統によれば、マリアは被昇天の日までヨハネと共に生活しました。でも注目してください。イエスは、ただ、「ヨハネ、私の母さんの世話を頼むぞ」とは言っておられません。マリアに対しても、「ヨハネはあなたにとって息子のようになります」とも言っておられません。イエスは二人に対して互いにもっと深い関係を呼びかけておられるのです。「婦人よ、御覧なさい。あなたの子です」(ヨハネ19:26)。「見なさい、あなたの母です」(19:27)。この結びつきは、教会全体に影響を与える、新しい方向にマリアの人生を向かわせることになります。

 ヨハネとの新たな関係はマリアを助けましたが、逆にマリアの存在はヨハネとすべての弟子たちにもっと深遠な祝福をもたらした、と推測できます。この次に聖書に登場するマリアは、イエスの昇天の後で弟子たちと共に祈っています(使徒1:14)。もしかしたら、使徒たちはこの時点になるまでマリアのことをよく知らなかったかもしれませんが、今や彼らはマリアについて学んでいます。その無原罪の特性のゆえに、マリアは皆の手本となったことでしょう。間違いなくマリアは自分の知恵と忠告を彼らに分かち合いました。

 自分の子どもについて話したがらない親がいるでしょうか。もしかしたら、イエスの誕生や子ども時代について、すなわち、やがて聖書に記されることになる出来事について使徒たちが聞いたのはこれが初めてだったのかもしれません。でも最も重要なことは、マリアが使徒たちに示した母の愛でした。それは、福音宣教の渦中にある彼らへの励ましや、困難に直面している彼らへの慰めに現れていました。

 マリアは完ぺきな母親でした。まずイエスにとって、次にヨハネにとって、そして今は私たちにとって。マリアは遠くから敬われる縁遠い聖人ではありません。マリアは家族なのです。マリアの教会への愛、そしてあなたへの愛は、親密で、純粋で、どんな地上の愛よりも強いものです。マリアが教会を導いておられ、常に私たちをもっとイエスの近くに連れて行ってくださることを知るのは、何という慰めでしょう。

 「アヴェ、マリア、神の母、あなたの子どもである私たちのためにお祈りください!」

 (『毎日の黙想』、聖母の騎士社、2021年5月号、24日)。

*****

第二バチカン公会議第三会期閉会に際しての福者教皇パウロ六世の演説

 マリアと教会をつなぐ深い結びつきについて熟慮して、聖なるおとめの誉れとわたしたちの慰めのために、わたしは、至聖なるマリアが教会の母であると宣言します。それはマリアが、信徒であれ、司牧者であれマリアを最愛の母と呼ぶすべてのキリスト者の母であるということです。そして、すべてのキリスト者が、最も甘美なこの称号をもって、今後いっそう神の母に敬意を払い、取り次ぎを願うよう求めます。

 尊敬する兄弟の皆さん、敬虔なキリスト者にとって、この称号は決して目新しいものではありません。そればかりか、キリスト信者と全教会は、とくにこの母という称号でマリアに呼びかけることをむしろ好んでいます。実にこの称号は、マリアに対する信心のまことの本質に属しています。なぜなら、受肉した神のみことばの母としてマリアに与えられた尊厳にその根拠があるからです。

 神の母であることは、マリアがキリストとの間に固有の関係を持ち、イエス・キリストによって成し遂げられた人間に対する救いのわざのうちにマリアが現に存在しているということを意味します。同じように、神の母であることから、まさしくマリアと教会との間にある関係が生じます。それは、マリアがキリストの母であり、キリストはおとめの胎において人間の本性を受けるやいなや、その神秘体すなわち教会を頭である自分自身に結びつけたからです。したがって、マリアはキリストの母であり、またすべての信徒と司牧者、すなわち教会の母でもあるのです。

 ここに、わたしたちが分不相応で弱い者であったとしても、少なくとも信じる心と子としての愛に燃えてマリアを仰ぎ見る理由があります。かつて天からの恵みの泉であるイエスをわたしたちに与えてくださったマリアは、今この特別な時に、キリストの花嫁として 救いをもたらす使命をいっそう熱心に果たそうと努める教会に対して、母としての助けを 与えてくださらないはずがありません。

 わたしたちの天の母と人類の間にある親密なきずなについて考えるなら、わたしたちの信頼はいっそう強く、確実なものとなります。マリアは受肉したみことばのふさわしい母となるために、神からのこの上なく豊かで感嘆すべきたまものに満たされているとしても、何よりもまずわたしたちに近い方です。わたしたちと同じようにアダムの子であり、人間性を共有しているがゆえに、わたしたちの姉妹でもあるのです。マリアは、キリストがもたらす救いの先取りによって原罪の汚れから免れていますが、神から受けたたまものに自らの全き信仰の模範を加えました。こうしてマリアは、「信じたあなたは幸い」という福音の賛美のことばにふさわしい方となったのです。

 この地上での生活において、マリアはキリストの弟子としての完全な姿を表し、あらゆる徳の鑑かがみとなり、イエス・キリストによって告げられたあの幸いの徳をことごとく身に帯びていました。それゆえ、全教会は、その多様な生活と積極的な活動を展開する中で、完全にキリストにならうための最高の模範を神の母であるおとめから受け取ることができるのです。

源:コンベンツアル会神学院 (sekimachi-fh.org)

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