祈る花:Inoruhana
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年間第三十一水曜日(11/5)

愛は隣人に悪を行いません

🌸 第一朗読 (ローマ13.8-10)

使徒パウロのローマの教会への手紙

 8〔皆さん、〕互いに愛し合うことのほかは、だれに対しても借りがあってはなりません。人を愛する者は、律法を全うしているのです。 9「姦淫するな、殺すな、盗むな、むさぼるな」、そのほかどんな掟があっても、「隣人を自分のように愛しなさい」という言葉に要約されます。 10愛は隣人に悪を行いません。だから、愛は律法を全うするものです。

🌸 答唱詩編 詩編112 典99 ①④

しあわせな人、神の恵みを受け、その喜びに生きる人。

しあわせな人、神をおそれ、
そのおきてを喜びとする人。

神に従う人はとこしえにゆるぎなく、
その思い出はいつまでも続く。

アレルヤ唱 典270 23C

アレルヤ、アレルヤ。キリストの名のためにののしられる人は幸い。神の霊があなたがたの上にとどまってくださる。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (ルカ14.25-33)

ルカによる福音

 25〔そのとき、〕大勢の群衆が一緒について来たが、イエスは振り向いて言われた。 26「もし、だれかがわたしのもとに来るとしても、父、母、妻、子供、兄弟、姉妹を、更に自分の命であろうとも、これを憎まないなら、わたしの弟子ではありえない。 27自分の十字架を背負ってついて来る者でなければ、だれであれ、わたしの弟子ではありえない。 28あなたがたのうち、塔を建てようとするとき、造り上げるのに十分な費用があるかどうか、まず腰をすえて計算しない者がいるだろうか。 29そうしないと、土台を築いただけで完成できず、見ていた人々は皆あざけって、 30『あの人は建て始めたが、完成することはできなかった』と言うだろう。 31また、どんな王でも、ほかの王と戦いに行こうとするときは、二万の兵を率いて進軍して来る敵を、自分の一万の兵で迎え撃つことができるかどうか、まず腰をすえて考えてみないだろうか。 32もしできないと分かれば、敵がまだ遠方にいる間に使節を送って、和を求めるだろう。 33だから、同じように、自分の持ち物を一切捨てないならば、あなたがたのだれ一人としてわたしの弟子ではありえない。」

祈る花:Inoruhana
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🌸 分かち合い

 イエスの弟子になるということは、師の教えを学び継承する、あるいは、何らかの資格を得るということではなく、イエスの生き方に全面的に倣うことを意味する。今日の福音の言葉によれば、自分にとって最も親しい家族、ひいては自分自身への愛を捨てること、自分の十字架を担うこと、そして、自分の持ち物を手放すこと。換言すれば、いい意味でも悪い意味でも自分を縛っているものから自由になること。そして、いつでも、どこへでも、何にでも、すぐに応じるこころ(用意があること)を持つこと、それだけが弟子になるための条件である。
 そんなことは、一見不可能に思えるが、ひとたび、そうしたことに勝る価値、宝を発見したなら、それが可能になる。その宝こそがキリスト自身である。わたしたちに先立って生きられた聖人たちは、まさに、そのような宝を発見し、そのために他のすべてのよいものを捨てることができた人たちである。殉教であれ、宣教活動であれ、奉仕の仕事であれ、そのような心をもって生きるならば、それが弟子としての道である。それができなければ、人間は必ず、何か別のものを求め、それに縛られて生きることになる。
 イエスには大勢の群衆が従ったが、皆が弟子になったわけではない。あえて、そんな道を選んだものだけが弟子になったのである。それは、選ばれたものにだけ与えられた道だろうか。主は、すべての人を招いておられるのだが。(S.T.)

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。