神の言は、信じるあなたがたのうちに働いている
聖モニカ 記念日
🌸 第一朗読 (一テサロニケ2.9-13)
使徒パウロのテサロニケの教会への手紙
9兄弟たちよ。あなたがたはわたしたちの労苦と努力とを記憶していることであろう。すなわち、あなたがたのだれにも負担をかけまいと思って、日夜はたらきながら、あなたがたに神の福音を宣べ伝えた。 10あなたがたもあかしし、神もあかしして下さるように、わたしたちはあなたがた信者の前で、信心深く、正しく、責められるところがないように、生活をしたのである。 11そして、あなたがたも知っているとおり、父がその子に対してするように、あなたがたのひとりびとりに対して、 12御国とその栄光とに召して下さった神のみこころにかなって歩くようにと、勧め、励まし、また、さとしたのである。
13これらのことを考えて、わたしたちがまた絶えず神に感謝しているのは、あなたがたがわたしたちの説いた神の言を聞いた時に、それを人間の言葉としてではなく、神の言として――事実そのとおりであるが――受けいれてくれたことである。そして、この神の言は、信じるあなたがたのうちに働いているのである。
🌸 答唱詩編 詩編139 典53 ①③
神のはからいは限りなく、生涯わたしはその中に生きる。
神よ、あなたはわたしを心にかけ、
わたしのすべてを知っておられる。
わたしが座るのも、立つのも知り、
遠くからわたしの思いを見通される。
翼を駆って、東の果てに逃れても、
海を渡り、西の果てに住んでも、
あなたの手はわたしを導き、
あなたの右の手はわたしを離さない。
アレルヤ唱 典268 ⑬
アレルヤ、アレルヤ。キリストのことばを守るなら、神の愛はその人のうちに全うされる。アレルヤ、アレルヤ。
🌸 福音朗読 (マタイ23.27-32)
マタイによる福音
〔そのとき、イエスは言われた。〕27「律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。28このようにあなたたちも、外側は人に正しいように見えながら、内側は偽善と不法で満ちている。
29律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正しい人の記念碑を飾ったりしているからだ。30そして、『もし先祖の時代に生きていても、預言者の血を流す側にはつかなかったであろう』などと言う。31こうして、自分が預言者を殺した者たちの子孫であることを、自ら証明している。32先祖が始めた悪事の仕上げをしたらどうだ。」

🌸 分かち合い
今日の福音では、律法学者やファリサイ派の人々への厳しい言葉が続く。マタイの教会には、ユダヤ教の影響が強く残っていたためと思われる。特に、紀元70年にエルサレム神殿が破壊され、祭儀もなくなってから、ユダヤ人はもっぱら律法の遵守にこだわり、会堂を共用しながら、それに同調しないキリスト者を呪う祈りを加えたり、会堂からキリスト者を追放するという、厳しい現実があったことも背景にあったらしい。しかし、それは、単にファリサイ派への批判ではなく、そうしたファリサイ派的な態度を示すキリスト者が教会内にあったことをも物語っているのではないだろうか。
「偽善者」という言葉は、外面だけをつくろう、という意味でとらえがちだが、その奥には、信仰も愛もない、単なる法律的な解釈で物事の是非を決めようとする姿勢も指しているのではないか。それは、どんな時代、どんな文化、どんな共同体にも存在し得る誘惑であり、人間が十分警戒しなければならない課題である。(S.T.)
私自身が辛く、悔しい思いをして落ち込んだり悲しんでいる時も、神様の眼差しが私に注がれている事をいつも感じていられますように🍀