祈る花:Inoruhana
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年間第十五主日C年(7/13)

何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。

🌸 第一朗読 (申命記30:10-14)

 〔モーセは民に言った。あなたは、〕あなたの神、主の御声に従って、この律法の書に記されている戒めと掟を守り、心を尽くし、魂を尽くして、あなたの神、主に立ち帰るからである。
 11わたしが今日あなたに命じるこの戒めは難しすぎるものでもなく、遠く及ばぬものでもない。 12それは天にあるものではないから、「だれかが天に昇り、わたしたちのためにそれを取って来て聞かせてくれれば、それを行うことができるのだが」と言うには及ばない。 13海のかなたにあるものでもないから、「だれかが海のかなたに渡り、わたしたちのためにそれを取って来て聞かせてくれれば、それを行うことができるのだが」と言うには及ばない。 14御言葉はあなたのごく近くにあり、あなたの口と心にあるのだから、それを行うことができる。

🌸 答唱詩編 詩編69 典115①④⑥

:主は豊かなあがないに満ち、いつくしみ深い。

神よ、わたしはあなたに祈る。
恵みの時に答えてください。
あなたの豊かないつくしみによって、
あなたの救いの約束によって。【答】

神の名をたたえてわたしはうたい、
感謝して神をあがめよう。
苦しむ人はこれを見て喜べ。
神を求める人は心に喜びを受けよ。【答】

神は必ずシオンを救い、
ユダの町を建て直される。
神の民がそこに住み、
子孫はそれを受け継ぐ。【答】

🌸 第二朗読 (コロサイ1:15-20)

使徒パウロのコロサイの教会への手紙

 15御子は、見えない神の姿であり、すべてのものが造られる前に生まれた方です。 16天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、王座も主権も、支配も権威も、万物は御子において造られたからです。つまり、万物は御子によって、御子のために造られました。 17御子はすべてのものよりも先におられ、すべてのものは御子によって支えられています。 18また、御子はその体である教会の頭です。御子は初めの者、死者の中から最初に生まれた方です。こうして、すべてのことにおいて第一の者となられたのです。 19神は、御心のままに、満ちあふれるものを余すところなく御子の内に宿らせ、 20その十字架の血によって平和を打ち立て、地にあるものであれ、天にあるものであれ、万物をただ御子によって、御自分と和解させられました。

アレルヤ唱 典269(15C)

アレルヤ、アレルヤ。主よ、あなたのことばは霊であり、いのちです。あなたは永遠の命のことばをもっておられる。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (ルカ10:25-37)

ルカによる福音

 〔そのとき、〕ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」 26イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、 27彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」 28イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」 29しかし、彼は自分を正当化しようとして、「では、わたしの隣人とはだれですか」と言った。 30イエスはお答えになった。「ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。 31ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。 32同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。 33ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を見て憐れに思い、 34近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。 35そして、翌日になると、デナリオン銀貨二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『この人を介抱してください。費用がもっとかかったら、帰りがけに払います。』 36さて、あなたはこの三人の中で、だれが追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか。」 37律法の専門家は言った。「その人を助けた人です。」そこで、イエスは言われた。「行って、あなたも同じようにしなさい。」

祈る花:Inoruhana
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🌸 分かち合い

 「永遠のいのち」とは何か。どうしたら、それを受け継ぐことができるか。ユダヤ人は、自分たちが誇りにしている律法(掟)を守ることで、永遠の命が得られると考えていた。そして、律法から外れること、律法をないがしろにすることを、何よりも恐れた。ユダヤ人に限らず、人間はどんな社会に属していても、その秩序を守るために掟や規則を設け、それを守ることをよしとし、違反するものに罰を与える。
 しかし、イエスは、そうした掟を中心とした世界を超えた世界があること、永遠の命はそうした掟を超えた世界であることを教えようとした。神のいのち、神の世界、神の国はまさにそのような世界。それは、言い替えれば愛の世界。イエスは「わたしは新しい掟を与える」(ヨハネ)と言った。しかし、その掟は、もはや、人を縛り、脅し、処罰する掟ではない。むしろ、人を自由にする掟である。
 たとえに登場する祭司やレビ人は、掟を守らない、悪人ではない。むしろ、彼らにとっての、何よりも大事な掟を守るために、傷ついた人(おそらく、血を流していた人)を見過ごすことにしたのかもしれない。イエスは、そのような掟に縛られないサマリア人を登場させることによって、掟を超えた愛の世界があることを教えようとしたのではないか。
 人間は、つねに、そうした愛の世界、そこには、少なからず、掟を破るリスクがある世界から、自分を守ってくれる、安心していられる掟の世界に戻ろうとする誘惑を受ける。そんなまやかしの保証から真の自由へと導く恵みを祈ろう。(S.T.)

御言葉の典礼を読み続く🌸

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。

「年間第十五主日C年(7/13)」への1件のフィードバック

  1. 金曜日には、日本にとって、そして人類にとって、絶対に起きてはならないことが起きた。絶対に起きてはならないことが起きた時、神も仏もないと思ってしまうが、これは誘惑だ。神の子の自由に生きる我々の出番だ。まあこれはあとづけ。
    昨日の土曜の朝、玄関で音がするので行ってみると郵便受けに近所の市議会議員のニュースレターが入っていた。すると市議会議員に呼ばれ金曜日の出来事を一通り話した後、ポスティングの仕事があると言われた。お金に困っているのでちょうどよい!早速ポスティングを始めた。暗くなり雨が降り始めた頃に何百軒か配り終えた。本当に様々な家があり、やさしい人々や人なつっこいが節度ある猫とも出会えた。
    そして、金曜日の出来事の直後だからこそ結果として政治活動の自由を行使できたことが自分にとって恵みとなった。
    秀吉禁教令の知らせを聞いて受洗を決めたある女に刺激を受けたのかもしれない。
    神に感謝。

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