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教皇の意向:女性の役割 (4月)

聖霊降臨C(6/5)

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主父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる

ヨハネ14:15
集会祈願

🌸 第一朗読 (使徒言行録2:1-11)

使徒たちの宣教

 1五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、 2突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。 3そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。 4すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。

 5さて、エルサレムには天下のあらゆる国から帰って来た、信心深いユダヤ人が住んでいたが、 6この物音に大勢の人が集まって来た。そして、だれもかれも、自分の故郷の言葉が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまった。 7人々は驚き怪しんで言った。「話をしているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。 8どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。 9わたしたちの中には、パルティア、メディア、エラムからの者がおり、また、メソポタミア、ユダヤ、カパドキア、ポントス、アジア、 10フリギア、パンフィリア、エジプト、キレネに接するリビア地方などに住む者もいる。また、ローマから来て滞在中の者、 11ユダヤ人もいれば、ユダヤ教への改宗者もおり、クレタ、アラビアから来た者もいるのに、彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは。」 

🌸 答唱詩編 詩編104 典69①②③

🌸 第二朗読 (ローマ8:8-17)

使徒パウロのローマの教会への手紙

 〔皆さん、〕8肉の支配下にある者は、神に喜ばれるはずがありません。 9神の霊があなたがたの内に宿っているかぎり、あなたがたは、肉ではなく霊の支配下にいます。キリストの霊を持たない者は、キリストに属していません。 10キリストがあなたがたの内におられるならば、体は罪によって死んでいても、“霊”は義によって命となっています。 11もし、イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなたがたの内に宿っているなら、キリストを死者の中から復活させた方は、あなたがたの内に宿っているその霊によって、あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう。

 12それで、兄弟たち、わたしたちには一つの義務がありますが、それは、肉に従って生きなければならないという、肉に対する義務ではありません。 13肉に従って生きるなら、あなたがたは死にます。しかし、霊によって体の仕業を絶つならば、あなたがたは生きます。 14神の霊によって導かれる者は皆、神の子なのです。 15あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、神の子とする霊を受けたのです。この霊によってわたしたちは、「アッバ、父よ」と呼ぶのです。 16この霊こそは、わたしたちが神の子供であることを、わたしたちの霊と一緒になって証ししてくださいます。 17もし子供であれば、相続人でもあります。神の相続人、しかもキリストと共同の相続人です。キリストと共に苦しむなら、共にその栄光をも受けるからです。

アレルヤ唱 典

🌸 福音朗読 (ヨハネ14:15-16、23b-26)

ヨハネによる福音

 〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕15「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。 16わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。

 「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む。 24わたしを愛さない者は、わたしの言葉を守らない。あなたがたが聞いている言葉はわたしのものではなく、わたしをお遣わしになった父のものである。

 25わたしは、あなたがたといたときに、これらのことを話した。 26しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。 

奉納祈願

拝領祈願

祈る花:Inoruhana
祈る花:Inoruhana

🌸 分かち合い

 4月の半ばに始まった復活節は、今日の聖霊降臨の主日をもって終わり、来週から年間の季節に入ります。ルカ福音書は、イエスが復活なさった後、40日に亘って、ご自身を現し、先週昇天の主日で祝ったように、人々の見守る中、天に昇られた、と記します。そして、今日、教会は、イエスの受難と復活の実りとして送られる聖霊の降臨をもって、教会が誕生したことを記念します。

 聖霊降臨というと、第一朗読の「使徒たちの宣教」でお聞きになったように、ユダヤ教の三大祭の一つ、「五旬祭」(ペンテコステ)のとき、使徒たちや仲間たちが集まっていたところに、突然激しい風が吹くような音が聞こえ、一人一人の上に炎のような舌が現れ、とどまった。そして、使徒たちは霊に満たされ、様々な言葉で語り始めた。さらに、祭に集まって来ていた多くの地方出身のユダヤ人は、使徒たちが、自分たちの言葉で話すのを聞いて「あっけにとられた」、とルカは記します。

 この、ルカが伝える聖霊降臨の劇的な情景は、現代でも、世界中で催される一大イベントを連想させます。そして、その中で、強調されているのは、様々な地方から来た人々が、それぞれ自分たちが使う言葉で使徒たちが語るのを聞いたということです。第二バチカン公会議の後、それまでミサの祈りがすべてラテン語で唱えられていたのが、それぞれの国の言葉で捧げられるようになったことと重なります。現代でも、様々な国籍・民族の人々が交流する時の言葉の違いは大きな問題です。司牧者として、日本語を話さない方に、どう近づいたらよいかということは、現代の教会の一つの大きな課題です。聖霊は、使徒たちに様々な言葉で語る賜物を与え、現代においても、喫緊な問題であることを解決してくださったことを伝えます。しかし、聖霊降臨の出来事の意味は、使徒たちが、様々な言葉で話したということだけではありません。むしろ、イエスが捕えられたとき、あれほど、恐れ、おびえ、委縮していた使徒たちが、あの十字架で亡くなったイエスを、メシア(キリスト)として、大胆に宣べ伝え、そのために命を懸ける宣教師に生まれ変わったということです。

 今日の「ヨハネの福音」や第二朗読で読まれた「ローマの教会への手紙」は、聖霊降臨の意義を別の角度から説き明かします。ヨハネによれば、復活された主イエスは弟子たちの前に姿を現されたとき、「聖霊を受けなさい」、そして、「あなた方が許す罪は赦され、赦さない罪はゆるされないまま残る」とだけ言われます。そして、先ほどお聞きになったように、最後の晩餐の席で、イエスは聖霊の派遣について、「聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる」と言います。ただ、思いださせるだけでなく、その意味を理解し、悟る力を与えてくださるという約束です。つまり、復活してともに生きて働いていてくださるイエスは、聖霊によって、生前イエスが語られた言葉を理解させ、イエスがなさった不思議な業の意味を悟らせてくださるのです。イエスの生きた時代からどれだけ離れていても、この聖霊がイエスをわたしたちの近くにおられる存在とし、わたしたちの生きる道を照らし必要な力を与えてくださるのです。

 パウロも、聖霊について語ります。「イエスを死者の中から復活させた方は、あなたがたの内に宿っているその霊によって、あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう」と。そして、その霊に導かれて生きる者は皆「神の子」、さらには、「神の相続人、しかもキリストと共同の相続人」だとも言います。これほど、大きな恵み、祝福があるでしょうか。イエスの生涯、その働きと奉献は、すべて、この聖霊の派遣によって、信じる人々が、神のいのちに与ること、その目的に向けられていたのだと言うことをしっかり心に刻みましょう。

 聖霊の降臨は、かつて、あのエルサレムという、現代でも度々話題に上り、緊張を生み出すあの場所で、一度限り、行われたことではありません。現代でも、世界中どこにあっても、それを受け入れようとする人々がいるかぎり、そこに現実となる神の御業です。今日、この説教の後で、一人の幼児の洗礼が行われます。洗礼は、主イエスがそのご生涯を通して、わたしたちに開いていくださった神への道、神のいのちに与る道です。人間の努力によってではなく、神の無償の賜物、人間への愛の表れです。人間は、これを、感謝のうちに、謙遜な心でいただくだけです。まだ、自分の言葉で意志を表明できない幼児に代わって、親御さんが受洗の意志を表明されます。それは、ただ、親御さんの意志であるのではなく、そうした望みを抱かせてくださった聖霊の働きです。佑駆(たすく)君が、これからの日々、健やかに成長し、いつの日か、自分の意志で、愛の霊である聖霊に心を開き、人生を喜びと希望をもって力強く歩んで行けるように祈りましょう。(S.T.)

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聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
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