祈る花:Inoruhana
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年間第二十三金曜日(9/12)

まず自分の目から丸太を取り除け

🌸 第一朗読 (一テモテ1.1-2、12-14)

使徒パウロのテモテへの手紙

 1わたしたちの救い主である神とわたしたちの希望であるキリスト・イエスによって任命され、キリスト・イエスの使徒となったパウロから、 2信仰によるまことの子テモテへ。父である神とわたしたちの主キリスト・イエスからの恵み、憐れみ、そして平和があるように。
 12わたしを強くしてくださった、わたしたちの主キリスト・イエスに感謝しています。この方が、わたしを忠実な者と見なして務めに就かせてくださったからです。 13以前、わたしは神を冒瀆する者、迫害する者、暴力を振るう者でした。しかし、信じていないとき知らずに行ったことなので、憐れみを受けました。 14そして、わたしたちの主の恵みが、キリスト・イエスによる信仰と愛と共に、あふれるほど与えられました。

🌸 答唱詩編 詩編16 典98 ①②

しあわせな人、神の恵みを受け、その喜びに生きる人。

神よ、あなたはわたしの受けるゆずり、わたしの受ける杯、
わたしの道を開くかた。

わたしは絶えず神を思う。
神はわたしのそばにおられ、わたしは決してゆるがない。

アレルヤ唱 典268 ⑲

アレルヤ、アレルヤ。主よ、あなたのことばは真理。わたしたちを真理のうちに聖なる者にしてください。アレルヤ、アレルヤ。

🌸 福音朗読 (ルカ6.39-42)

ルカによる福音
 39〔そのとき、イエスは弟子たちに〕たとえを話された。「盲人が盲人の道案内をすることができようか。二人とも穴に落ち込みはしないか。 40弟子は師にまさるものではない。しかし、だれでも、十分に修行を積めば、その師のようになれる。 41あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。 42自分の目にある丸太を見ないで、兄弟に向かって、『さあ、あなたの目にあるおが屑を取らせてください』と、どうして言えるだろうか。偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目にあるおが屑を取り除くことができる。」

祈る花:Inoruhana
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🌸 分かち合い

 ルカによる、山上の説教が続く。ルカはマタイほど、多くの言葉を記していないが、それだけに、イエスのインパクトの強い言葉が選ばれている、と言えるかもしれない。マタイでは、偽善者に対する厳しい言葉が溢れるほどに登場するが、ルカは、単刀直入にイエスの言葉を記す、「盲人が盲人の道案内をすることができようか」と。
 パラリンピックが人気を集める現代、少々差しさわりのあるたとえかもしれないが、イエスの意とするところははっきりしているし、実に的をついている。
 自分は知っている、わかっている、見たことがある、行ったことがある。情報がこれほど飛び交い、交通手段がこれほど便利になった現在、だれもが、こうした思いこみ、錯覚を抱いているとしても不思議ではない。
「自分の目にある丸太を取り除く」。実は、これほど難しいことはないのではないか。人間の目は、自分の外の世界を見るために与えられている。しかし、自分自身の姿は容易には自分には見えない。そこから、つい、自分の姿を理想化したり、自分には一切問題がないかのような錯覚に陥ってしまう。どうすれば、自分の本来の姿を見ることが出来るのだろうか。自分の姿を映し出してくれる鏡とは何だろうか。期せずして自分に向けられる他人の評価を素直に受け入れること。あるいは、人間の心の中を見通される神の前に、素直に自分を置く習慣を身に着けること。いずれにしても、本来の自分を知るための謙遜を身に着けることではないか。(S.T.)

聖書の本文は日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。
どうぞよろしくお願い致します。